右肩の手術入院から退院したら不定愁訴や痛みがでてきた

2023年12月19日

「あの時以来、調子が悪くて...。」

よく伺うお言葉です。

医療的には完治しているのに、調子は以前と全く違ってしまった。

しかし、このような不調も、自律神経の乱れが関わる緊張の蓄積現象に着目すると改善のきっかけがつかめることがあります。

右肩の手術以来の、食欲減退・めまい・右肩の強いこり・指のしびれ・後頭部痛で悩む 70代女性

お身体の状態

「手術入院から退院したとたん血圧がすごい上がって、それ以来、自律神経失調症みたいになって。」

「右指がしびれて、右肩がすごいこる。」

「食欲がなく食べても美味しゅうない。」

「体操みたいに動くとめまいも起きます。」

ご近所の70代女性。

手術は7ヶ月前。ベッドから落ちて右肩の脱臼と骨折で手術入院。

退院後、食欲がなく体重が4kg減ったそうです。

動いていただくと、右肩首の痛みで右腕が上げにくい、頭を動かすと首の後ろと右側面に痛み。

整体要因リレーション

(右の首肩痛)

  • 内部(内臓系周囲)の緊張との連動 40%
  • ストレスの影響 20%
  • 太ももの緊張との連動 20%
  • 肩全体の緊張との連動 15%

(指のしびれ)

  • 内部(内臓系周囲)の緊張との連動 20%
  • ストレスの影響 30%
  • 脚部の緊張との連動 40%
  • 胸の緊張との連動 20%

マスキング層(広い範囲で覆う緊張)として

  • ベッドから落下した時のマスキング層
  • 今回の骨折に伴う手術に対してのマスキング層

が反応。

自律神経がかけている緊張に対し自然な解放を促す施術

からだに溜まった緊張で不調が発生し緊張の解放で不調が改善するイメージ図
からだに溜まった緊張で不調が発生し緊張の解放で不調が改善するイメージ図

自律神経が起こす筋反射を利用した整体チェック法で、からだに溜まった緊張を一つ一つ捉え解放を促していきます。

マッサージやストレッチなど刺激は入れない施術です。

施術経過

整体チェック法でチェックしながら、反応する緊張の解放を促します。

マスキング層の反応を確認し、それに紐付く緊張を解放していきます。

元々美容師をされていたので脚部に溜まった古い緊張が反応することと、温度差ストレスによる体内部の緊張との連動が目立ちました。

中間確認。

挙上と頭を動かして、

「あれ?痛くない。肩と首痛くない。」

「受けてたら身体がだんだん熱くなってきたんですよ。」

「指はまだしびれています。」

緊張が緩んで減るに比例して代謝が良くなりカラダが温かくなったりします。

再調整で、

「目がよく見えます。まゆの痛みもない。」

「指がジンジンするのが無くなりました。」

最終、指は違和感残り、肩首は右首に少し残る状態で終了。

内部の緊張は温度差がかかわって蓄積していたので、冷え取りの最適値をお伝えして終了しました。

2回目の施術(9日後)

「指のしびれは戻ってきました。でも、良い時もあります。」

「めまいは無くなりました。」

「首は右側につる感じが残っていて、肩コリも少し出てきました。」

「食事は前より美味しいと感じるようになりました。食べて美味しい。」

同様の施術で、お辛さ無くなり終了。

一ヶ月後のお電話

「食欲が戻って、食事が美味しい。」

「調子が良いんで、様子を見てみます。」

2週間後 ご近所の集まりで

「体重が元に戻って調子良いんよ。」

とのことで、元の元気な状態に戻っていたことを妻から聞きました。

ベッドから落ちた時にカラダにかかった広い緊張層が滞りを生んでいた

傷や骨折は完治していても前の状態に戻らないどころか、新たに不調が付きまとうようになった。

こういうことはよくあります。

『事故後に何ともなかったのにしばらくして首が痛くなる』みたいな現象と同様と施術を通じて感じています。

これは、体にショックが加わった時に、広い範囲で緊張がかかることで、緊張が抜けにくく滞ってしまうことが多いのです。

今回、整体チェック法を使ってマスキング層を捉え、奥の紐つく緊張を順序良く解放することでその場で辛さが変化していきました。

整体所感

今回、マスキング現象が緊張の解放の妨げになっていましたが、元々の蓄積がなぜ起きていたかということを知っておくことが大切です。

温度差ストレスによって自律神経が乱れてカラダに緊張がかかります。

今回、主には、この温度差による緊張の蓄積が不調に大きくかかわっていました。

過去からの蓄積なので、普段の習慣改善で防げていたら、同じようなことが起きても今回のような不定愁訴や痛みにはなっていなかったと考えられます。

他に気を付けることとして。

医療的に完治している状態なのに不調が出てくると、辛い箇所に物理的に刺激を入れたくなってきますが、これはかえって緊張の蓄積を複雑化させてしまう場合があります。

脳が理由があって入れている緊張に対して、物理的な刺激でそれを直接的に解放させるということは理屈の上で無理があります。