左膝裏が痛くてしゃがめない!最初は腰痛だけだったのに
辛い箇所に刺激を入れると、カラダの防御反応から、かえってその箇所が硬くなります。
今回は、防御反応によってしゃがめないレベルに膝裏が痛くなっているケースです。
左膝裏が痛くてしゃがめない!最初は腰痛だけだったのに肩甲骨や膝裏まで広がった40代女性
「しゃがんだら膝と腰がすごく痛いんです。」
「2年前は腰痛だけだったのですけど。」
「1年後には左の肩甲骨へ、その後に、左の膝裏まで痛みが広がって、MRIでは異常無しだったんです。」
「左の肩甲骨から膝裏まで筋が張ったようになっています。」
40代女性。
しゃがむとヒアリング通り左膝裏の痛みと左腰痛でしゃがんでられない状態。
前屈をしていただくと、左腰の痛み、左膝裏の突っ張り。
頭を動かすと左肩甲骨の痛みが際立ちます。
整体要因リレーション
しゃがみ時の左膝裏痛と左腰痛:
- 冷えからの内部の緊張との連動 20%
- 全身に覆われた緊張層との連動 20%
- 脚部全体の緊張との連動 60%
左肩甲骨痛:
- 冷えからの内部の緊張との連動 20%
- 全身に覆われた緊張層との連動 20%
- 脚部全体の緊張との連動 60%
整体チェック法でチェックすると同じリレーションで反応してきます。
「左側の筋が張っている。」という表現があったのですが、肩甲骨から膝裏まで同じ要因で緊張がかかっていて、上図3点で痛点として強調されている状態でしょう。
施術経過
初回施術
整体チェック法でチェックしながら、反応する緊張層を相対解除の間接手法で順序よく解いていきます。
全身のストレス系緊張層がチェック法に反応してきました。
刺激の強い施術を受けてこられたことの防御反応とマスキング現象が反応します。
マスキング層に紐付く緊張を解放させて中間確認。
起き上がる段階で、
「首が痛い!」
奥に潜んだ痛みが表面化してきました。
しゃがむと、
「膝裏も腰もまだ痛いです。」
再調整で、
「首消えてきました。動かすと右に出ます。」
「腰の痛みが両方になってきました。」
しゃがむと、
「膝の裏はマシになってきています。不思議!」
カラダに付帯する緊張を取る過程で、奥の緊張層が表面化するので、痛みの位置が動いたり、最初に出ていなかった箇所に痛みが出たりします。
再調整を繰り返して、しゃがんだ時の膝裏は消えて、しゃがんで立つときの腰の痛みが少し残る。前屈で前の骨盤に違和感、後屈は腰両方に少し痛みが残る。左肩首に痛みが残る状態で終了。
冷え(温度差による自律神経の乱れ)が関わっていたので、冷え取りの最適条件をお伝えして、ストレッチやマッサージなど一切やめていただくことをお伝えしました。
2回目 前回から7日後
「痛みが色々出てきました。」
「膝裏は前より弱いです。」
「肩甲骨から膝裏までの、左全体の張りは無くなっています。」
動きの確認で、
しゃがむと両方の腰と左膝、痛みは前より弱いです。
それ以外も前回術後の箇所に痛みが戻っている状態。
同様の施術で、今回は過去の2回の事故のマスキング層が反応してきました。
最終、しゃがみの膝裏痛は無し、しゃがみ立つ時お腹に響く。頭を動かせる可動域はアップ、左肩甲骨に痛み残る。前屈でお腹に違和感、後屈で両方の腰に痛み少し残る状態で終了。
3回目 前回から12日後
「左腰が痛いです。」
「でも、膝裏の痛みは大丈夫になりました。」
動きの確認で、
しゃがむ時と前後屈で腰の低めの位置に痛み。
同様の施術で、後屈で腰に少し残る状態で終了。
4回目 前回から21日後
「全体的に楽になりました。ありがとうございます。」
「普段、左腰が気になることはあります。首も時々。」
「膝裏は全く痛くないです。」
動きの確認で、
しゃがみは全く問題ない。後屈で腰にひびく、頭を左に動かすと左肩甲骨上部で痛み。
動きがスムーズで痛む箇所も程度は低くなっています。
この施術で区切りになりそうです。
防御反応がかかわり複雑に悪化したケース
マッサージなど、刺激の強さや入れるポイントによっては、逆に緊張が強まってしまう場合があります。
刺激に対して守ろうとするカラダの防御反応がかかわってくるからです。
施術で入れた技の経緯から、防御反応がかかわることで、腰から肩甲骨や膝裏まで緊張(痛み)が広がっていたケースでした。
整体所感
防御反応が関わって悪化すると、施術としては複雑になる場合が多いので注意が必要です。
基本的には、整体の範疇で起きている不調は、その箇所がどうにかなっているのではなく、自律神経がかかわる緊張の蓄積現象や連動現象によって起きているので、刺激やストレッチによって緊張の蓄積が減っていくわけではありません。
- カラダに付帯した古い緊張を解放していく
- 緊張が入る要因(冷え・ストレス)に対し対策をしていく
ことが大切です。
文中に分かりにくい表現があると思います。
冷え・ストレスによる自律神経の乱れと緊張の蓄積現象についての詳細は、
をご参照ください。