【ストレスが原因の肘の痛み】腰痛の改善に反比例して肘の痛みが強まった40代男性
今在るストレスで脳が直接痛みを体にかけてくることがあります。
今の思考やメンタルに反応して起きている痛みで、療術では対処できない場合があります。
肘の痛みが、このようなメカニズムで出てしまった方の改善経過をまとめています。
療術の範疇外ではあっても、この様な痛みに効く自己療法があり、それにより結果が出たケースになります。
【ストレスが原因の肘の痛み】腰痛の改善に反比例して肘の痛みが強まった40代男性の施術
改善経過動画
痛みは動画には撮れませんが、体に溜まった緊張が減ることで筋膜が解放されますから、可動域に変化がみられます。
動画では、前屈後屈の可動域の変化で緊張の減りを確認し、痛みとの相関を確認できるようにまとめています。
お身体の状態
会社員から自営業に変わった17年前から繰り返す腰痛。
- 腰痛入院 2回
- 腰痛で寝たきり 1回
「人との会話中に急に痛みに襲われ救急車で運ばれた」とかおっしゃってられて、ストレスが原因の腰痛だった可能性がある。
肘の痛みは1年前から始まった。
最近はめまいも出るようになった。
40代男性。
整体チェック法でみた施術ポイント
整体チェック法による緊張のチェックで、
腰痛は、長年様々な療法を受けてこられたので、その防御反応による緊張と過去から体に徐々に溜まった緊張が中心。
肘の痛みは、今のストレスを受けて、脳が直接からだに痛みをかけてくるストレス痛と考えられる。
ヒアリングからは、過去の腰痛にもストレス痛が関わっていた可能性がある。
自律神経がかけている緊張に対し自然な解放を促す施術
自律神経が起こす筋反射を利用した整体チェック法で、からだに溜まった緊張を一つ一つ捉え解放を促していきます。
マッサージやストレッチなど刺激は入れない施術です。
施術経過
- めまい: 5回の施術で改善
- 腰痛: 9回の施術で改善
- 肘の痛み: ストレス痛のため、お伝えした自己療法を2ヶ月行い痛みが無くなった
めまい:改善経過解説
体にかかった緊張の量が広範囲で増えていくと、めまいの様な不定愁訴が出やすくなります。
ストレスによる思考が増えることで、めまい様な不調を脳が出してくることがありますが、今回はそれではなく、5回で収束しました。
腰痛:改善経過解説
体に溜まった緊張が減るに比例して痛みは軽減します。
併せて可動域など柔軟性も本来の状態を取り戻していきます。
緊張のタイプは、過去の施術の防御反応が目立ったことと、それにより、緊張の部位間連動が複雑化していました。
緊張の量はかなり多かったケースで回数がかかりました。
9回の施術で、
「だいぶ日常の腰の痛みが無くなった」
後屈可動域も改善しています。
後屈可動域の施術前比較(初回ー10回目)
肘の痛み:改善経過解説
9回目のヒアリング時に、
「腰痛は良くなっている」
「逆に」
「肘の痛みが強まっている」
と、特徴的な痛みの変遷が確認できました。
肘の痛みに関しては、毎回の施術で変化が無かったことと、自律神経の筋反射を使った整体チェック法の反応からも、ストレス痛と判断していました。
体全体の緊張が減っているのに、肘の痛みが増えた現象からも、ストレス痛の特徴が現れていると言えます。
ストレスの影響を低減させる、定評のある自己療法をお伝えしました。
すぐには始めていただけなかったのですが、
17回目ヒアリング
「1か月前から自己療法を始めました」
「肘の痛みが4レベルまで下がった」
18回目ヒアリング
「肘の痛みが無くなってきた」
19回目ヒアリング
ビデオをYoutubeにアップした後なので、動画には入っていないのですが、
「肘の痛みは全く無くなりましたよ」
とおっしゃってられました。
整体所感
一般的には、体に溜まった緊張が許容範囲を超えることでコリや痛みなど不調が出てきます(=過去からの緊張の蓄積)。
今在るストレスに連動して痛みが出ることをストレス痛と呼んでいますが、このメカニズムが働くと、普段、緊張の蓄積が少ない方でも突然痛みが発症するということが確認できています。
無意識下にある怒りなどの強烈な感情が意識上に浮上する恐れが出てくると、脳は痛みを発生させて注意をそらし、そういう事態を未然に防ごうとするのだ。
心はなぜ腰痛を選ぶのか サーノ博士の心身症治療プログラム(著者 医師・教授ジョン・E・サーノ)より
ジョン・E・サーノ医師は、『強烈な感情』を引き合いに説明されています。
私の今までの経験からは、
- 感情の抑圧
- 責任感的思考
- 不安思考
- 不満思考
これら思考やメンタルから脳過労が起きた時に、脳がどこかに痛みをかけてくる場合があると考えています。
会社員から自営業に変わって不調を繰り返すようになった訳
この度のお客様は、会社員から自営業に変わって大きな腰痛を繰り返した。
しかも、「人との会話中に急に痛みに襲われ救急車で運ばれた」とか、
一般的な腰痛の引き金らしいものは全くなく、検査でも異常が無く2週間の入院になった。
不思議なぎっくり腰と映ると思いますが、
ここにストレス痛のメカニズムを当てはめ、ストレスで脳過労状態だったのでは?と考えると、会話中に出た痛みが理解できるわけです。
責任感ストレスは痛みにつながりやすい
自営業に変わって、
- すべての段取りを自分でしなければならない
- 結果が信用につながる
- 休みの日も仕事のことを考えてしまう
脳が休む暇がなく脳過労になりやすい。
この様な思考で受ける影響を、責任感ストレスと分類していますが、人によってはこれがやりがいに感じる場合もあるでしょう。
やりがいを感じていると、疲労を感じにくくなるため、より脳過労に陥りやすいのです。
自己療法でストレス低減させる
ストレス痛は、心(思考)と脳の関係で起こることで、療術では対処できない痛みであることが多く。
定評のある自己療法をアドバイスさせていただきます。
この度のお客様は、この自己療法で肘の痛み出なくなったことになります。
場合によっては、環境(仕事)を変える必要があるケースもあるでしょう。
ストレス痛は移動することがある
ストレス痛の特徴としては、何かをきっかけとして移動することがあります。
この度のケースでは、脳過労を避けるために、意識を痛みに向けて考える量を減らすために、脳が痛みを出している訳ですから、痛みを出す位置はどこでもいいわけです。
最初は腰に出る傾向があったが、何かをきっかけとして肘に移動したと思われます。
肘への移動タイミングでのご来院だったと考えています。
体に刺激を入れることの影響
一つ一つ緊張を減らす施術を通じて感じるのは、つらい箇所などに刺激を入れることで緊張の連動が複雑化しているケースがあります。
さらには、刺激に対する防御反応によって、自律神経が刺激箇所に緊張を入れてくる現象が関わり、かえって緊張が増えてしまうことが起きています。
つまり、刺激を入れることによって、結果的に緊張を増やしてしまったり複雑化してしまう場合があるのです。
病院で異常が無い不調は、基本は脳(自律神経の仕組み)が起こしていることなので、マッサージやストレッチなど不要な刺激を入れないことが大切です。