理想の姿
ある治療院から勧められた一冊の本。
“「歩行」と「脳」" 吉田勧持 著
私は、この先生の著書で”構造医学”を読んでおりました。”構造医学”は人体の構造を物理的な切り口でわかりやすく解説してくださっていて、物理学と医学に秀でた先生らしい著書になっています。
整形外科とかで行われている首の牽引療法などが、「平衡系に重大な影響を与えてしまう非生理的療法だ」と書かれていたのが印象的で、それを生体構造と物理理論で納得のいく説明をされています。
今回、勧められた "「歩行」と「脳」" 、早速取り寄せ、読んでみました。
カラダの構造からくる、歩くことの大切さを独自の視点から説明されており、その説明に驚きを感じます。
やはり、一つの分野だけでなく、複数の分野に秀でていることって大切なんだなと感じました。
毎日40分続けて歩くと、寿命に影響し、「いのちの貯金」になるらしいですよ。
以前、会社員をやっていた頃、転職の機会があり、通勤の仕方が大きく変わった時期があります。
・車通勤で趣味でマラソンをやっていた頃。
・整体と兼業にしたのでマラソンをやめたが、通勤で歩くことが多くなった頃。
仕事は、システム管理で、社内プログラムなども組んでいたので、頭を使うことが多かったのですが、後者の頃のほうが思考が調子良かったと実感しています。
「歩くと調子がいい...」。 体感していたことが、この本で裏付けられて、納得の一冊でした。
しかし、本当の意味で私の心をとらえたのは、”心のもちよう” と題された最終章。
「人生最後まで、自己責任で生きる」という考え方は共感を持てる部分であり、整体師としてお客様に何を提供していくか、本来の目的を再確認することになります。
学者が書く本は難しいことが多いですが、この本は、行間を開け、字数を意図的に減らしている様に感じました。そして、写真や図が多く誰もが読みやすいように工夫されています。
著書からは、私利を得ようとする意図は全く感じられず。
歩くことを皆が続けて健康になれば、病院は必要なくなる。
これが、医療の理想の姿で、私の夢と締めくくられています。
高い視点で物事を考えられて、強い想いを持っていること。
人の心をうちます