股関節の痛みと膝から脛にかけての痛みで左足が上がらない
良かれと思って受けている療法で悪化している場合もあること。
私自身も受けることがありますが、客観的に施術を通じて「受けるタイミング」に気を付けないといけないのだなあと感じることがあります。
股関節の痛みと膝から脛にかけての痛みで左足が上がらない 70代女性
「股関節の痛みと膝から脛にかけての痛みで左足が上がらないんです。」
「今回の股関節と膝の痛みは1年前からですが、44年前から膝痛やぎっくり腰やらを繰り返してきています。」
「30年前から太ももとお尻にヘルペスが出たり引いたりしていて、治療院や病院では関係性を指摘されています。」
MRIなど異状なく、ご紹介でご来院。70代女性。
前屈で左足全体に痛み。足を上げると左股関節と左膝から下スネ全体に痛み。
病院や治療院では、「不調が治まらないからヘルペスからきているのでは?」ということですが、経緯からはヘルペスより不調の始まりの方が先なので相関関係はどうなのでしょう?
整体要因リレーション
整体チェック法でみた不調との連動部位。
股関節痛:
- 骨格的要素 10%
- 冷えからの内部緊張との連動 40%
- 全体を覆う緊張との連動 45%
全体を覆う緊張は内部緊張と防御反応による緊張が半々でかかわっています。
膝痛:
- 冷えからの内部緊張との連動 65%
- 膝を覆う防御反応による緊張 20%
- ストレスが直にかかわり連動 15%
防御反応がかかわる引き合い現象が左足全体に起きているみたいです。
施術経過
初回施術
整体チェック法でチェックしながら、反応する緊張層を相対解除の間接手法で順序よく解いていきます。
都度受けられているショック療法による防御反応。これによる緊張層が反応してきます。
それを解きながら、奥に潜む残緊張を解放。
緊張の量が多いです。チェック法の反応が落ち着いたところで中間確認。
「あぁ!上がる。まだ痛いですけど。」
「かがむときの痛みも減っています。」
再調整で、
「股関節の痛みがなくなってきました。」
「膝から下はまだあります。」
再調整で、
「あ。減ってきました。」
「前屈はまだ膝から下に痛みが、でも範囲が狭くなっています。」
最終は、前屈での足の痛みは無くなり、足上げの時は膝に少し痛みが残る状態で終了。
ベースには冷え(体内の温度差)の影響があるので、冷え取りの個人ごとの最適値をお伝えして終了。
2回目(前回から7日後)
「2日間すごく良かったんですよ。」
「自転車をこいでもいつもの脛の痛みが出なかったし。」
「3日目からはだんだん痛みが出てきましたけど、前ほどじゃないです。」
3回目(前回から7日後)
「前はゆっくり歩いていたんですけど、小股で歩く時は普通に歩けるようになりました。」
「でも、寝がえりの痛みが強まってきました。」
「背中に一点痺れが出てきました。昔出ていたことがあって消えていたんですけど。」
蓄積した緊張を取っていく療法なので、改善の過程で昔の残緊張が表面化して似たような辛さが出てくることがあります。
残緊張は、治療が適切でなかった場合に残ってしまうことがあります。
表面化した古い残緊張を取ることで、さらにカラダに余裕ができて、不調が徐々に出にくくなります。
このことをご理解いただけて、ヒアリングでは伺えきれていなかった治療履歴のリストを次回の施術でお持ちいただけることになりました。
4回目(前回から11日後)
「こないだ施術の後は何も感じないくらい良かったです。」
「一週間後にたくさん歩くことがあって、そしたら、膝が少し痛かったくらいで股関節とか何ともなかったんですよ。歩けました。」
「寝返りの時の痛みも膝だけになりましたし、一昨日は不思議と痛みを感じなかったんですよ。」
治療履歴リストをいただけたので、これも参考に施術をすすめていきました。
5回目(前回から2週間後)
「今回は歩く時に膝下に遠くでしびれるような痛みが出るようになりました。」
「これは、昔にあった痛みなんですよ。」
これは、20代、最初に出た膝痛とよく似ているらしいです。
6回目(前回から4週間後)
「普段、歩く時問題なくなりました。」
「仰向けで痛まなくなりました。横になったらまだ痛むけど前のようなことないし、痛みがない日もあります。」
「普段、痛かったことを忘れさせてくれるくらいになりました。」
よかった。
だいぶ落ち着いてきました。
まだちょくちょく古い残緊張が出てくると思います。あと数回一ヶ月のメンテナンス間隔で表面化する残緊張をとっていけば、さらにメンテナンス間隔をあけていけると思います。
整体所感
膝痛に始まり、怪我、そして、ぎっくり腰を繰り返すようになり、事故の経験を経て左膝や股関節の今回の不調に至っています。
治療にショック療法を選択してこられたので、それが合っていなく、ショック療法によるカラダの防御反応がかかわることで、より緊張が抜けにくい状態になっていました。
過去の不調の残緊張が多く、落ち着くまで回数がかかることになりました。
これはショック療法が悪いという意味ではありません。
ショック療法を使う状態ではなかっただけです。
たとえば、「風呂上がりに冷水をかければ、カラダが発熱して冷え防止になりますよ。」という意見があります。
カラダの機能が劣っていない方が行えば実際に発熱効果が起きて効果があります。
しかし、冷えが進んでしまって機能が鈍っている方が行うと冷えを促進してしまう可能性があります。
この冷水をかけるという行為はショック療法的手法と言えます。
不調へのアプローチもカラダの緊張の度合いで手法を選択する必要があると施術を通じて感じています。
不調発生のメカニズム(緊張の蓄積現象)についての詳細は、
をご参照ください。
岡山市 整体院 ほぐし庵
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