足底のアーチの痛みが一年前から続いている肩の強い慢性痛もあります 30代男性

2024年11月14日

仕事が体力的にきつくても、負荷的な問題であれば、自然とからだが順応していきます。

しかし、いつまでも続く痛みは、自律神経とのかかわりに目を向けたほうが良いです。

肩の慢性痛に、一年前からの足底筋膜炎が加わり仕事がつらい男性がご紹介でご来院。

歩くと常に足底の踵のアーチに強い痛み・肩にも強い慢性痛 30代男性の施術

「一年前から、左かかとのアーチに痛みが出るようになって、歩くと常に痛い。」

「病院で痛み止めの注射を打ったら、3日は効くけど、そのあとは出てくる。注射は一か月くらい続けてみたけどダメでした。」

「仕事は安全靴なんですけど、インソールを変えたり、色々試しましたが改善しませんでした。」

「肩の強い痛みは仕事で腕をよく動かすので、慢性的に続いています。」

30代男性。

動きで痛みが出る位置の図
動きで痛みが出る位置

動いていただくと、

挙上で肩の強い痛み。腕をよく使うお仕事みたいです。前屈で腰の痛み。

左足底のアーチのかかと寄りを押さえると、「ばりばり痛みます。」とのことです。

施術経過

整体チェック法でチェックしながら、反応する不要な緊張へ自然な解放を促していきます。 (マッサージやストレッチなど不要な刺激は入れません。)

初回施術

整体チェック法でみた不調との連動(引き合い)部位。

足底(土踏まずのアーチかかと寄り)の痛み:

  • からだ内部緊張との連動 20%
  • 肩の緊張との連動 30%
  • 背中の緊張との連動 30%
  • 太ももの緊張との連動 20%

肩の痛み:

  • からだ内部緊張との連動 60%
  • 頭部の緊張との連動 30%
  • みぞおちの緊張との連動 10%

腰痛:

  • からだ内部緊張との連動 30%
  • 膝の緊張との連動 30%
  • 首の緊張との連動 20%
  • みぞおちの緊張との連動 20%

連動部位は、よくあるパターンで、からだ内部緊張を順序よく解放させる必要がありそうです。

マスキングポイントは、

  • お仕事での担当範囲の変化
  • 10年前の手術

整体チェック法でみながら、順序よく古い残緊張の解放を促して、チェック法の反応がある程度減ったところで確認。

挙上と頭を動かすと、

「肩、さっきより減っています。左右向くと肩に痛みが出る。」

かかとのアーチを押すと、

「さっきより痛くない気がする。」

歩きで、

「あれ?減っとる。」

再調整で、

「肩大丈夫です。」

かかとのアーチを押すと、

「かかとは奥が痛い感じです。」

再調整で、

かかとのアーチを押すと、

「違う。いいっす。」

歩いたいただくと、

「楽です。全然ちがう。」

からだ内部緊張は、温度差ストレスで溜まっている可能性がありますので、冷え取りの個人ごとの最適値をお伝えして終了。

2回目施術(前回から7日後)

「かかとは、また痛みが戻ってきました。」

「腰は大丈夫です。肩はほどほどです。」

施術で、辛さ無くなり終了。

3回目施術(前回から9日後)

「かかとは、その日はOKでした。次の日からじわじわ戻ってきて、今痛いです。」

「肩は前より楽です。」

施術で、辛さ無くなり終了。

4回目施術(前回から11日後)

「かかとは、 押さえるとまだ痛いですけど、無茶苦茶痛いのは無くなった。仕事中に、痛み感じなくなりました。」

「肩は仕事してても楽です。」

施術で、辛さ無くなり終了。

5回目施術(前回から7日後)

「3日後にかかとに痛みを感じました。でも、その2日後には痛みは感じなくなりました。」

緊張の蓄積がだいぶ減って、からだの許容範囲に余裕ができてきているので、痛みが出ても出っぱなしにならず、自然と戻っていったと思われます。治癒力がうまく働きはじめています。

施術で、辛さ無くなり終了。

6回目施術(前回から15日後)

「今回は、いつもと違う位置の足刀に痛みが出て、自然と治っていました。」

「左太ももの張りを感じます。これは以前でていた不調です。」

足底のいつものアーチを押さえていただくと、「少しあるかな?って感じです。」

不調の要因である緊張を取って減らしていく施術なので、奥にある古い残緊張が表面化してくることで、昔の不調を思い出すような辛さが出る場合があるのです。

関連する緊張の解放で、この日も辛さ無くなり終了。

この施術で、一つの区切りになりました。

整体所感

屋外でのお仕事で、ある程度重さのあるものを何度も動かす。

負荷的には慣れて、なんともなくなる方は多いと思います。

なぜ、慢性痛を持つようになってしまったり、他の部位に辛さが広がっていったりするのか?

これは、自律神経が乱れて筋膜にかかる緊張が関わってしまうからです。

温度差ストレスによる自律神経の乱れ

たとえば、暑いから冷たいものをがぶがぶ飲むと、自律神経がその温度差で乱れるといわれています。

この時、からだ内部の内臓系周りの筋膜に緊張がかかり溜まりやすいです。

からだは筋膜のスーツを着ているような状態なので、内部に溜まった緊張の影響を様々な部位で受けることになります。

内部に溜まった緊張が筋膜を通じて他部位と引き合う

疲れがうまく抜けなかったり、よく使う筋肉の緊張が解放されにくくなったりして慢性化するのは、一つには、この引き合い現象が、緊張の蓄積と不調との関係を複雑にしてしまうからです。

足底筋膜炎など踵の痛みにも大いに関わっているのですが、あまりアプローチの対象にしていない院が多いと感じています。しかし、この部位との引き合いと取っていくと、その場で足底の痛みが変化する事例が多いのです。

内部に溜まる緊張は、心的ストレスが関わっている場合もあります。

マスキングで緊張の解放の滞りがおきやすくなる

ページ マスキング現象にアプローチできると改善が早まるに解説していますが、

  • お仕事での担当範囲の変化
  • 10年前の手術

これが主に関わっていました。

自律神経の乱れに着目した習慣改善で改善が早まる

緊張の蓄積が進んでしまった状態は、治癒力がうまく働きにくくなる傾向はありますが、少しずつ付帯した緊張の解放はからだが自らおこなっているはずです。

つまり、新たに入ってくる緊張を減らす努力をすれば、その分、蓄積の総量は減りやすくなる。

施術の価値は、

  • 不要な緊張を早く減らすことができる
  • 自然には解けにくいマスキング的な蓄積のあやを紐解ける

ことで改善を早められることですが、

施術を受けない方も、自律神経に着目した習慣改善で、新たに入る緊張を防ぐことで体調は良くなっていくということです。

冷たい飲食に気を付けたり、冷え取りなどの健康法を実践することで体調がよくなるのは、このような理屈なのです。