右腕の辛さ・右手の腫れ感・首の痛みに悩む50代女性
今回は、右腕が辛くて日常生活に支障が出てきた方のご来院。
3年前からの右腕の辛さ・右手の腫れ感・首痛 ペンが持てないなど日常に支障がでてきた
「3年前から不調が出始めて、一番ひどいのが2年前で。」
「首と右手に痛みが出て、整形でストレートネックと言われて牽引、ペインクリニックにも行きました。」
「右指の付け根が手袋をはめている感覚で、手首は常に重たくて今はしびれています。書き物が辛い。」
50代女性。
じっとしていても、挙上でも、右腕の張り感は常に感じる。
首、あまり上を向けない、右後ろの首から肩甲骨まで突っ張り。
前屈で脇の突っ張り。後屈で首回り。
整体チェック法でみた不調との連動部位
右腕、肩から二の腕にかけての痛み:
- からだ内部緊張との連動 30%
- みぞおちの緊張との連動 30%
- ストレス系緊張が直で関わる 30%
- 首の緊張との連動 10%
指、手首の辛さ:
- 右肩の緊張との連動 100%
首の辛さ:
- からだ内部緊張との連動 30%
- ストレス系緊張が直で関わる 40%
- 右肩の緊張との連動 30%
自律神経がかけている緊張に対し自然な解放を促す施術
自律神経が起こす筋反射を利用した整体チェック法で、からだに溜まった緊張を一つ一つ捉え解放を促していきます。
マッサージやストレッチなど刺激は入れない施術です。
施術経過
初回施術
ストレス系で解放しにくい緊張、牽引の防御反応、過去の手術時の残緊張が滞りの元になっています。
最初の中間確認、
「さっきより上向けます。」
「腕のしびれ感減ってます。」
「手首軽いです。」
「指の付け根のグローブ感はそのままです。」
再調整で、
「楽に上向けます。」
「昔からの肩こりは残りますけど、鎖骨から腕にかけて楽です。」
「鎧を着てかぶさったような感じでしたけど、それが無くなりました。」
「指のグローブ感は残るけど、明らかに軽くなっています。」
内部の緊張は、温度差による自律神経の乱れが関わっているので、セルフメンテナンスをお伝えして終了しました。
2回目施術(前回から5日後)
「帰ってから次の日まではすごく軽かったです。」
「2-3日経って右の鎖骨から腕まで出てきました。」
「前の半分くらいの辛さです。」
「首の可動域良かったです。」
「車の長い通勤が前より楽です。」
この日は、お辛さほぼ消えて終了。
3回目施術(前回から9日後)
「右の鎖骨から腕はまだあって3-4レベルで、右の肩甲骨周りの重さを感じます。」
「指の付け根のグローブ感は、前は出っ放しでしたが、全然出ない日が出てきました。」
動いていただくと、右腕の辛さの範囲は、だいぶ狭まっています。
4回目施術(前回から2週間後)
「今の出方は、右肩の上のほうの外側と鎖骨に少し出たり出なかったり。」
「気になるときは4レベルくらいです。」
「右手首の重さあります。指の付け根グローブ感は、今、手のひら側に腫れ感として少しあります。」
「首は痛みは気にならない。運転楽です。」
5回目施術(前回から2週間後)
「月一の作業があって、いつもはこの後一週間は尾を引いていたのですけど、今回それは無かったです。」
「今、手首に少し、右肩に少し。」
「首の後ろ大丈夫です。」
6回目施術(前回から3週間後)
「前に比べたらだいぶ良いです。」
「今は、手首の痛だるさがあります。」
「指の付け根大丈夫です。」
7回目施術(前回から1ヶ月後)
「しばらく調子よかったです。」
「ここ一週間、背中の硬さを感じています。」
「手は違和感を感じるくらいです。」
8回目施術(前回から2ヶ月後)
「いつもの目のアレルギーが出て、肩首のこりを感じます。」
「腕や手は前の様なことは無くなりました。」
安定してきました。もう大丈夫ですね。
整体所感
自律神経の乱れは常に起きていることで、それによって筋膜に緊張が入っても、しばらくして自然に抜ければ問題ないのですが、何かをきっかけとして自然な解放がうまくいかなくなることで慢性痛は発生しています。
滞るきっかけとは、
- 事故
- 怪我
- 手術
- 心的ショック
- 物理的な不自然な刺激
などがあります。
マスキング現象と呼んでいますが、広い範囲で緊張が覆うことで、自然な解放を滞らせる作用があることがわかっています。
このなかで、『物理的な不自然な刺激』については、良かれと行っている場合があるので注意が必要です。
特に、牽引療法による防御反応は、施術では、キーポイントになることが多いのです。
吉田勧持著『構造医学』に以下の引用があります。
整形外科領域では頚椎の牽引療法を施すことがあるが、これはまったく非生理的な方法といわざるを得ない。頚椎だけでなく、顎関節へも影響を及ぼし、平衡系に重大な影響を与えてしまうことになる。
引用 医学博士・理学博士 吉田勧持著『構造医学』 より