腕が上がらない・痛みで後ろに回せない40代男性
病院で異常が無い不調は、つらい箇所以外に施術ポイントがあることが多いです。
つらい箇所に刺激を入れることで、的外れなだけでなく、どんどん状態が悪くなる場合があります。
今回は、腕が上がらない・痛みで後ろに回せないお客様の改善経過をまとめました。
動画公開の許可をいただけましたので、改善経過の動画を埋め込みしております。
腕が上がらない・痛みで後ろに回せない40代男性の施術
からだの状態
右腕が上がりにくく、後ろに回すときは痛くて回せない。
1年4か月前に運動中に違和感を感じたのが始まり。
その後、治療院で悪化や改善を経てご来院。
腕の可動域は上図の状態ですが、「今日は調子が良いほう。」とのこと。
40代男性。
施術経過
整体チェック法でチェックしながら、自律神経がかけている緊張の解放を促し、緊張を減らしていきます。マッサージやストレッチなど、不要な刺激は入れません。
腕や肩の痛みは6回で収束。可動域は8回で満足していただけました。
施術前ヒアリング
術前ヒアリング | 腕の痛みと可動域 |
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2回目ヒアリング (前回から8日後) |
どちらかというと痛いのが二の腕のほうにずれてきた。痛みが腕を背に回した時だけでなく普通に動かしているときにも感じるようになってきました。 |
3回目ヒアリング (前回から6日後) |
腕を後ろ回すときの痛みはそのままで、腕を上げる可動域は戻りが少ないです。 |
4回目ヒアリング (前回から14日後) |
すべって転んで、痛いほうの手を着いてしまいました。 |
5回目ヒアリング (前回から17日後) |
前回の術後を維持できています。 |
6回目ヒアリング (前回から18日後) |
前回の術後を維持できています。腕を上にあげるときは、痛みではなく肩が詰まった感じがあります。 |
7回目ヒアリング (前回から14日後) |
普段、だいぶ痛みはなくなってきている。可動域はまだな感じです。 |
8回目ヒアリング (前回から5週間後) |
前より肩が広がっている感じです。横から上まであげると肩につっかえ感を感じる。後ろに回した時は、術後を維持している感じです。 |
9回目ヒアリング (前回から5週間後) |
後ろ回すとき張りを感じない、調子よいと感じる日が出てきました。痛みもないです。腕を上にあげる時は、痛みなくつるような感覚があります。右肩がだいぶ柔らかくなったと感じるようになりました。 |
腕を後ろに回すときの痛みと可動域考察
緊張が溜まって痛みや可動制限がでているので、緊張を取っていくことで、奥に眠っている緊張が表面化してきます。
不要な刺激を入れてこられた方は、本来取るべき緊張が奥に封じ込められている場合が多く、
2回目ヒアリングで「痛みが腕を背に回した時だけでなく、普通に動かしているときにも感じるようになってきました」とありますが、
初回より痛みが強まったり広がったりする現象は、本来取るべき奥にある緊張が表面化してきたことで起きていることが多いです。
今回、2回目からの痛みの強まりだけでなく、3回目と4回目には後ろに回した時の可動域の減少がみられます。
主要因となっている緊張が減ってきたことで、5回目あたりから可動域の改善兆しが見られ、9回目の施術前には満足なヒアリングをいただけました。
痛みについては、7回目ヒアリングで「普段、だいぶ痛みはなくなってきている」とおっしゃっていただけましたので、6回で改善していると考えられます。可動域との比例関係も上図から見えてきます。
挙上の痛みと可動域考察
腕をあげる時の可動域は戻り少なく、
順調に変化していきました。
姿勢も改善していきました
「半年前に姿勢矯正を受けました」と初回ヒアリングで伺っています。その時、矯正によって手のしびれが出てきたらしいです。
これは、矯正が下手だったのではなく、からだの状態が矯正を受け付けないタイミングだったものと思われます。
からだに緊張が溜まった状態でのストレッチは意味がないだけでなく、からだの防御反応により緊張が高まるので、不調が出るきっかけになったりするのです。
ストレッチや矯正をおこなわなくても、からだに溜まった緊張を少なくしていけば、姿勢は本来の状態を取り戻していきます。
整体所感
5年前には、反対側の左肩の四十肩という診断をもらっていたみたいです。
最初は左肩だったのが、しばらくして良くなったと思ったら、今度は右肩に出てきた。みたいな現象はよくあります。
これは、四十肩や五十肩の主の要因が肩周囲にないことで起きている現象です。
他の部位に溜まった緊張からの影響。
最初は、筋膜を通じた引き合い(連動現象)が左肩に影響して痛みや可動域障害になった。それが消えたかと思ったら、反対側の右に影響が移った。
つまり、引き合い元の緊張(他部位の緊張)が残ったままなので同じような不調を繰り返しているわけで、引き合い元の緊張にアプローチすることが大切なのです。
今回の施術では、頭部の緊張や太ももの緊張との引き合いが目立っていました。